統計知識の活用法が分からない人は「会社を強くするビッグデータ活用入門」を読むと良い
タイトルのとおりなのだが、最近「会社を強くするビッグデータ活用入門」を読んだ。
これが自分にとって非常に役立つ内容だった。特に「統計の知識を持っているが、どう使っていいか分からない」「統計知識の使い方が分からない」と感じている人向けの内容だと思う。さらに今、企業で働いているならばなおさらである。
会社を強くする ビッグデータ活用入門 基本知識から分析の実践まで
- 作者: 網野知博
- 出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター
- 発売日: 2013/11/29
- メディア: 単行本
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・ビッグデータがあるから分析するのではなく、利益になるために分析すべき場所があるから、ビッグデータを使う
まさにこれである。だからこそ、事業価値向上があれば、簡単だろうが複雑だろうが、分析をすべき、ということになる。
では事業価値を向上させるものは何か、というと。これは単純に利益をあげるものということになる。自分の会社や、診断対象の会社がの儲けるキードライバはどこか判断し、そこを強化するためにビッグデータを使う、という考えが正しいということになる。
・まずは身近なところからデータを使って分析をはじめ、PDCAサイクルを何度も回す
事業構造を把握するには、以下の6ステップがある。
1 データ収集
2 データ格納・確認・前処理
3 分析・方針・検討
4 データ加工
5 データ分析
6 レポート
このうち、3-4-5を繰り返し回すということが重要となる。最初のうちは思ったとおりの結果もでないであろうし、ミスも予想される。このため何度もPDCAをまわし、そのたび仮説をたてなおし、確かめることが重要である。
ちなみにこの本では、データを分析する”データサイエンティスト”に加え、仮説をたて、それを検証する”データアーティスト”、結果をせんりゃくへ適応する”ストラテジスト”の3つの側面が重要と書いてあった。ごもっともである。
また分析の方法には、王道の考え方として、以下のものが紹介されていた。
・誰が:顧客軸でまとめる
・何を:商品/サービス軸でまとめる
・どこから:営業マン軸でまとめる、流通店/卸軸でまとめる/チャネルでまとめる
・いつ:時間/曜日軸でまとめる
・なぜ:キャンペーン軸でまとめる
あと営業に関しては、予実管理だけでなく、パイプライン管理というのも有効ではないか、という感じがした。
このように、統計知識はあるけれど、どう使ったらいいのかわからない、という人にはお勧めの本である。