会社を変える分析の力 河本薫
統計知識や分析能力だけでは便利屋であり、プロフェッショナルとは言えない。
データ分析のプロフェッショナルを目指すにはどうすればよいか示した本。統計の分析はできるけど、という人におすすめ。サクッと読める。
データ分析は単純でもよく、肝心なのは「意思決定に役立つか」。このためデータを使って何かを予測し、そして問題を解決する施策について提案できるものでなければならない。そこには分析力に加え、仮説力、当事者意識も求められる。分析力によりビジネスを変えていこうというマインドが必要となるのだ。「ビジネス側から」という姿勢を持つ。
そして分析の価値は、「意思決定への寄与度」に「意思決定の重要性」をかけたものでだされる。
またセンスというものも重要だ。現実の世界は複雑だが、そこからデータ分析をできるように簡略化できる発想力も求められる。このあたりは教科書に書いておらず、場数を踏むしかない。
これらを踏まえ、筆者はデータ分析をするときに以下の4つを自問自答している。
1 その数字にどこまで責任を取れるか?
2 その数字から何がわかったか?
3 意思決定にどのように使えるのか?
4 ビジネスにどれぐらい役に立ったか?
さらに分析プロフェッショナルにはいかの姿勢も大切である。
1 ビジネスに関連する専門知識を身につけようとする姿勢
2 世の中にあるデータを知ろうとする姿勢
3 よい人脈を大事にできる姿勢
4 オリジナリティを大事にする姿勢
前例や事例をみて、もっとよい方法はないか?と疑問を呈することができるようになりたいものである。
また日本オペレーションズ・リサーチ学会や、kaggleなんかも参加したいな、と感じた。データ分析プロフェッショナルの道は長い。楽しんでいきたい。