Pythonでネット上のデータばかりに目を向けているのも発展性がない
Pythonを使ってこれからウェブ上の情報をザクザクと集め分析し、新たな気付きや仮説を世に発信したり、定説と言われていることに疑義を呈したりしていきたいと考えています。が、以下の本を読んで、それはそれで視野が狭いな、と感じました。
データ・ドリブン・エコノミー デジタルがすべての企業・産業・社会を変革する
- 作者: 森川博之
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2019/04/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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実際の社会はネットばかりではなく、リアルな社会というものもあります。そして、これからはリアルな世界の「リアルデータ」が主役になる、と。データ・ドリブン・エコノミーになっていくと。ちなみにデータ・ドリブン・エコノミーとは、
リアルな世界から集めたデータが新たな価値を生み出し、あらゆる企業・産業・社会を変革していく一連の経済活動
と定義されています。
既に集まっているビッグデータだけではなく、これまで可視化できなかったもの、定量的にとらえることができなかったものもデータとして集められていく。集められる組織、それを分析できる組織がこれから勝ち残っていくと。スマートウォッチでバイタルセンサをとったり、水道や工場の製造プロセスでの応用などが、良い例。この本は、現代の様々な分野で取り入れられている、リアルデータの事例について紹介しています。ほんま知らないこととかも多くて、読むだけでも面白かった。
というように、今はネット上での情報を如何に調理できるか、ということをPythonを通じて学んでいますが、やがてはリアルな現実をどうデータへと変換できるか?という上流の話も考えていきたいところです。
その上で、参考になった言葉が、以下の言葉である。
遅れてのPython学習となった自分であるが、それまでは別の世界で経験を積んできた。この経験が、洞察を持つために役立つと信じて、引き続きPython学習を進めていきたい。
また「デザイン思考」という話もなかなか参考になった。
従来必要とされた「考える」「試す」に加え、問題や課題に「気付く」能力と、商品やサービスの良さを顧客に「伝える」能力を備えることが必須となる。
デジタル変革や技術開発の中で、問題や課題は分かりやすくない。自分の力できづき、それを解決するために「試し」それを伝える能力も重要となってくる。コトラーが言ったように、顧客が気付いていない課題を見付け、表に出てこない顧客ニーズを引き出し、それをデジタル化することで、デジタルは無限の広がりを見せるはず、と。
そしてOODAループ(ウーダループ)という言葉も初めて知った。観察→適応(Orientation)→決定→行動のサイクル。
将来がどうなるか計画が立てづらい時代には「PDCAサイクル」より「OODAループ」が適している。臨機応変に動けるため、仮説と検証を素早く繰り返すときにも役に立つ。
単にPythonというスキルを身に着けるだけでなく、どう使っていくかという発想力そして、その支えとなりうるデザイン思考やOODAループについても、意識していきたい。