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3冊並行読書のブログ

3冊並行読書の記録をするブログです。

純粋性をそなえる知識を組み合わせたビジュアル化、それこそが行動の喚起を呼ぶ。

【目次】

 

【読んだ本・論文】

A ビジュアル・ミーティング by デビット・シベット

B 100年の難問はなぜ解けたのかー天才数学者の光と影 by春日真人

C ようこそ「多変量解析」クラブへ 何をどう計算するのか by 小野田博一

 

考えたこと

1.フレームでの整理は理解の深化、遊び心をつかったビジュアル化が行動の喚起

ビジュアル・ミーティング  予想外のアイデアと成果を生む「チーム会議」術

ビジュアル・ミーティング 予想外のアイデアと成果を生む「チーム会議」術

 

 この本は、情報の整理だけでなく、メタファー(何かに例える)が行動の喚起には必要と説く。ファシリテーターとして、グラフィック・ファシリテーターのススメについて書いてある。チーム会議向けの本だが、思考にも役立つものと思われる。

 ビジュアル化には以下の7つのモデルがある。個人的には(6)を訓練したい。

(1)ポスター(注目を集める)

(2)リスト(列挙する)

(3)グリッド(分類する)

(4)クラスター(構造をさがす)

(5)ダイアグラム(理解を深める)

(6)ドローイング(自分ごとへ結びつける)

(7)マンダラ(実行に移す)

 

また、以下のサイトでフレームワークの例を購入が可能とのこと。適宜活用する。

The Grove | The Leaders of Visual Planning, Team Performance, and Graphic Facilitation for over 30 Years.

 

2.不要な情報をそぎ落とし、純粋さを備えた構造こその価値

100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影 (新潮文庫)

100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影 (新潮文庫)

 

 超難問、ポワンカレ予想を解いた数学者を取材した話。ペレリマン博士の天才っぷりとその俗世を厭う姿勢がすがすがしい。 

彼は必要でないものを徹底的にそぎ落とし、自分を社会から遮断させて問題だけに集中しました。その純粋性が孤独を可能にし、同時にフィールズ賞を辞退させたのです。純粋性は大切です。何故なら数学、科学、芸術、なんにおいても堕落が生じれば消滅の途を辿ってしまうからです。数学は何よりも純粋性に依存する学問です。自己の内面が崩れては数学は出来ません。 

 なんというか、美しいものは純粋性を保ち、シンプルで、濁りがないのだろう。先の1.では雑多なものを組みあわせてビジュアル化し、何かに例えることを行動の喚起として重視した。が、ビジュアル化においては情報を「足す」のではなく、「引く」こと、または「絞る」ことで美しく、行動も喚起しやすいのだろう。

 といってもペレリマン博士はこの難問を解くのに、数学のみならず物理学といった分野での専門性を深化させ、それらを応用的に結びつけることで、解へと辿り着いたという。集まった情報を適当に組み合わせるのではなく、目標を定め、それに向かって不要なものをそぎ落とし、純粋な知識のみで構成する。それを心がけたい。

 

3.新たに学ぶ時は、関連本を30冊は読む。

 この本は多変量解析について、高校生の会話形式で説明する本である。本そのものは多変量解析という統計学の知識を、数学的な側面から解説してくれている。なかなか分かりやすかったのだが、以下の文章が印象的だった。

…何かを新たに学ぶ時の王道。わからない事柄にはこだわらず、容易に理解できることだけをどんどん多量に理解していくのが、学ぶ方法としてもっとも効率がよいのです。はじめはわからなかったことも、理解量が増えたあとでは自然にわかるようになっていることは多いですよ。

 ついつい多読をし、様々な知識を得て、それを組み合わせることで記憶の定着や創造性を求めようとしているこのブログ。何よりも純粋性をもって、じっくりと一つのトピックを掘り下げて理解していくことの重要性を説かれたようで、頭が下がる。

 とはいえ何事も同様に勉強することは難しいので、テーマをしぼることが重要であろう。横に広く調べるものと、深く深く掘り下げていくトピックの設定。3冊の本を選ぶ際に、そのバランスを大事にする。

 よって来週以降は、「ビジネス能力」と「統計・数学」を2本の柱として、「それ以外の簡単な何か」を加えて思考を深めていくこととしたい。