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最強のデータ分析組織 なぜ大阪ガスは成功したのか

大阪ガスの情報通信部ビジネスアナリシスセンター所長が記した本。

 

企業の中のデータ分析を扱う部署が、以下に存在感を示し、脚光を浴びるようになったかエッセンスを歴史とともに記述している。

 

これを読むに、改めてデータは道具であり、業務改善といったベネフィットを生み出すことに主軸をおくべし、と痛感した。それだけでなく、データ分析していかに優れた発見があろうとも、それを使って動かされるのは人であり、魔法のように組織や業務が変化するものではなく、泥臭い交渉や調整が必要ということも分かった。

 

データ分析とは、日々行っているコミュニケーションややり取りを進める上で武器となる、1つの要素にしか過ぎないのである。論理だてて話す力、ラポールを形成する力、傾聴力などと組み合わせることで活きてくるものなのであろう。

 

以下は気になったメモである。

・事業部門との連携は成功の絶対条件であり、そこから会社全体に貢献してこそ評価されるようになる。メンバーの能力だけではなく、マインドも育て、モチベーションも保つことが重要となる。いかに会社から認められているかというところを本人にも伝え、認識してもらわなければならない。

・「解く」に価値観を置かず、「会社に役立つこと」が重要

・メンバーを褒めるときは、「事業部門に提案して予算を獲得できたとき」「期待を超える分析結果がえられた時」「分析結果を現場が使ってくれるようになったとき」

・社内レピュテーションを高めるには、①特定分析の信頼、②担当者の信頼、③特定組織の信頼、④複数組織の信頼、⑤全社的な信頼、へと移行していく

 

最強のデータ分析組織 なぜ大阪ガスは成功したのか

最強のデータ分析組織 なぜ大阪ガスは成功したのか

  • 作者:河本 薫
  • 発売日: 2017/11/24
  • メディア: 単行本