本川裕の著書から学ぶ、統計データや統計知識の活用力を高める方法
統計知識はあるのだが、それを活かしきれていない。
誰のことではない、私自身のことである。
せっかく統計知識を学び、資格なんかも取ったものの、実世界に活かせていない。常々感じていた問題であった。
こういった悩みに対して、ちょっと突破口になるのではないかと感じたのが以下の本。
統計データを使って、日本人に関する通説をひっくり返そうとする本である。
統計データは、思い込みや誤解を解き、真実を明らかにする力がある、と筆者は言う。その真実も、どの程度あてはまっているか、どの程度実証しているか、時期や属性の限定といった条件付けなども、行うことができるのが統計データだ。
この考えのもと、筆者はこれまで、①調査に沿って統計データを観察・分析・グラフ化し、②新しい企画や予備的調査のため、社会経済の新しい潮流を先取りする為、探索的にデータにあたり、③探索、分析した統計データをわかり易い形にしてネットに公開、してきた。
①は仮説の検証、②は仮説の設定、③は外部への発信、となる。これを繰り返すことによって、統計を活用する力がつくのではないかと考えた。さらに日々、目にするデータに対しても疑いの目をもってあたり、本当に正しいか確認する思考力もつくと思われる。
(参考)本川氏が発信しているHP:社会実情データ図録
http://honkawa2.sakura.ne.jp/index.html
著者が統計データを使って主張する本書の内容の正しさはともかく、この統計データに対する姿勢が非常に参考になると感じた。なるべく自分もデータをもとにメディアで報じられていることや通説を疑い、真実を確認していけるようになりたいものである。
ちなみに5月には「なぜ、男子は突然、草食化したのか」という新刊が出るようである。こちらもチェックしておきたい。
なぜ、男子は突然、草食化したのか 統計データが解き明かす日本の変化
- 作者: 本川裕
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2019/05/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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