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【書評】教育激変 2020年、大学入試と学習指導要領大改革のゆくえ

2020年の教育改革について池上彰氏と佐藤優氏が対談したもの。

 

 

今後の教育改革がどうなっていくか、そしてどうしていくべきか。という観点よりも、ここ数十年の教育改革の歴史(共通一次の導入理由等)や知識について勉強になった。

 

なんでも共通一次の導入は、連合赤軍事件がきっかけの1つだったらしい。メンバーには、国立の「二期校」の学生が数多く含まれていたため、学生が抱えるコンプレックスが事件の発端になったのでは?と考えられたそうだ。

 

共通一次が導入されるまでは、国立大学の入試は「一期校」「二期校」と別れていた。旧帝大は一期校に含まれていたため、そこに落ちたら二期校に行く、というような仕組みだったそうだ。

 

その他、昨今の教育に関する不祥事(医学部による女子差別やオウム事件)を絡めつつ、雑多に討議しているという印象の本。本全体で何かのテーマを扱っている、というよりも、過去の教育改革とその結果(と思われる事象)の例を示しつつ、「本書をベースに各教育機関はしっかり立ち振る舞いを考えましょう」というメッセージが感じられた。

 

実際にアクティブラーニング等が導入されて、中・高はどういう風に導入して実施しくべきか考える必要があり、大学側はどういうポジショニングを取るか検討する必要がある。私立大学は単なる国立大学のすべり止めとなるのか、それともオンリーワンの大学を目指すのか。教育改革という動きは止めることはできないが、そのような中で、各々がしっかりと考えていく必要があると感じた本であった。

 

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